Newsletter Vol.6

研究成果実現へ加速 ―革新的医療の研究開発拠点として―

臨床研究の成果、医療体制の効率化に期待

岡山大学病院は2010年に「新医療研究開発センター」を立ち上げ、2013年には「臨床研究中核病院」に選定されました。さらに、中四国地方・兵庫県の基幹病院とのネットワーク「中央西日本臨床研究コンソーシアム」を結成し体制を整えてきました。移植医療、がん医療、心筋再生医療、人工網膜システムなどで成果を上げつつあります。こうした試みが世界的に評価されるかどうかで岡山大学の今後の立ち位置が決まるといっても過言ではありません。
また、「岡山大学メディカルセンター構想」は、無駄の多い日本の医療体制の効率化を図るための試みであり、今後の医療供給体制のモデルとなる可能性があります。この二つのプロジェクトは密接に関連しており全国から注目されています。今後の5年間が岡山大学病院にとっていかに重大か、我々もひしひしと感じています。当院も関連病院の一つとして大きな成果を上げることを期待するとともに、医師主導治験などを通じて可能な限りの協力をしたいと考えています。

第4回、第5回、第6回 臨床研究推進会議 中国・四国地区連絡会を開催

臨床研究推進会議中国・四国地区連絡会第4回の開催において初めてテレビ会議システムを導入しました。1月22日開催の第4回では、昨年12月に公布された「統合指針への対応」について各大学の臨床研究、橋渡し研究の担当者がテレビ画面を通して活発にディスカッションを行いました。
また2月12日、島根県出雲市で開催された第5回では、本院から医療法上の臨床研究中核病院、橋渡し研究加速ネットワーク事業についての報告があったほか、各大学のARO機能整備状況についての意見交換などが行われました。さらに第6回はテレビ会議として開催し、文部科学省から措置された「臨床研究実施体制の強化費」の使途について意見交換がなされました。
今後は集合会議とテレビ会議を会議の内容によって使い分け、効率的な会議運営を行っていくこととしました。

第4回臨床研究推進会議
中国・四国地区連絡会 テレビ会議
日時:平成27年1月22日(木)16:00~17:00
場所:各大学のテレビ会議室

第5回臨床研究推進会議
中国・四国地区連絡会
日時:平成27年2月12日(木)10:00~12:00
場所:出雲ロイヤルホテル

第6回臨床研究推進会議
中国・四国地区連絡会 テレビ会議
日時:平成27年3月26日(木)9:30~10:00
場所:各大学のテレビ会議室

岡山大学病院 バイオバンク事業が稼働

一歩進んだ医療の提供を

お問い合わせ(Mail)biobank@okayama-u.ac.jp2015年4月、岡山大学病院の中央診療施設に「バイオバンク」を新設しました。バイオバンクとは、患者さんから提供いただいた組織、血液、尿などの試料を保管する「倉庫」と、その試料に関連する診療情報等を保管する「データベース」のことです。岡山大学病院を受診し、本事業に同意いただいた患者さんの試料および診療情報等を保管し、研究のために活用します。
バイオバンクに保管している試料は、研究機関への提供などで使い切るまで半永久的に保管する予定で、これからも医学の発展のため責任をもって運営していきます。
お問い合わせ(Mail)biobank@okayama-u.ac.jp

文部科学省・厚生労働省 革新的医療技術創出拠点プロジェクト 平成26年度成果報告会

革新的医療技術創出拠点プロジェクトの平成26年度成果報告会が3月5日から6日にかけて東京コンベンションホールで開催されました。
拠点からの報告として本院那須保友副病院長より「健康寿命の延伸を目指した次世代医療研究開発拠点の形成」と題した発表を行いました。
また3月6日には、大学院医歯薬学総合研究科松尾俊彦准教授より、「岡山大学方式の人工網膜の医師主導治験:生物学的安全性評価・製造・品質管理」のシーズについての発表が行われました。
さらに両日にわたって行われたポスターセッションにおいては、本学から5件のシーズの発表があり、研究者と来場者で熱心な意見交換が行われました。
日時:平成27年3月5日(木)~6日(金)
場所:東京コンベンションホール

中央西日本臨床研究コンソーシアム ポータルサイトを立ち上げました

中央西日本臨床研究コンソーシアムポータルサイトを立ち上げました。また、「中央西日本臨床研究コンソーシアムにおける臨床研究・治験ネットワークに関する協定」については、57機関の関連病院と締結が完了しました(平成27年6月末現在)。本協定の締結に基づき、本ポータルサイトのコンテンツをご利用いただけます。
さらに、「中央西日本臨床研究コンソーシアムネットワーク事務局」を研究推進課に設置しました。今後、本ポータルサイトをネットワーク間の情報交流、教育・啓蒙の場として活用していただけるよう事務局にて随時整備していきます。
http://mwjp.ccsv.okayama-u.ac.jp/

岡山大学病院 研究推進課を設置

岡山大学鹿田地区における研究に関する事務を一元化するため、岡山大学病院臨床研究推進支援事務室と、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科学務課研究協力グループが統合し、「岡山大学病院研究推進課」が2015年4月1日より発足しました。研究支援・推進グループと倫理審査等グループに担当分けし、臨床研究の支援のみならず産学官連携の推進、倫理審査など多岐にわたる業務をより円滑に進めていきます。

出向者からのメッセージ

AMEDの充実した毎日

私は消化器内科で消化器内視鏡分野の治療内視鏡を主に大学病院で診療にあたる傍ら、臨床研究のstudy designに関する興味もあり、新医療研究開発センターにて勉強させて頂きました。この度さらなる勉強の為、AMED(Janan Agency for Medical Research and Developement:日本医療研究開発機構)へ赴任する事となりましたが、赴任先では戦略推進部研究企画課という、AMEDの中では最も基礎系の分野を扱う担当部署に配属となりました。当初戸惑いもありましたが、まさに日本のライフサイエンスのトップランナーが携わる事業に触れる事ができ、新規領域の立ち上げ、既存領域の運営に日々充実した毎日を送っております。
基礎的研究を行ってこなかった私ですが、寧ろ大学病院で臨床分野からの発信を心掛けてきた医師の視線から見ると様々なチャンスが眠っている様にも見えます。他多数勉強させて頂く事が多くなかなかハードな毎日ですが、地下鉄とコンビニしか知らない現状からそろそろ東京も知ってみたい気もしてきています(勤務先はとても近代的な綺麗なビルで、今をときめく大手町にあります)。
AMEDに来て一番変わった事は全国の研究機関が関わるトップダウン型の研究費配分のシステム、AMEDの皆様やトップクラスの研究者、文部科学省の方々に触れる事で、今まで自分がやってきた事の位置づけが分かる様になってきた事、スーツが似合う大人になってきた事です。まだ赴任して2か月足らずで大いに勉強させて頂いておりますが、引き続き研鑽を重ねたいと思っています。

研究者の横顔 vol.2

QOL、高齢者医療が専門 臨床研究を通して多職種・多分野連携を目指したい
私は患者立脚型アウトカムと高齢者医療を専門に研究をしています。学生の時に「私の治療で患者さんは幸せになっているのかな?」と思ったことがきっかけで、大学院に進みQOL(Quality of Life)研究を始めました。QOLについて考えていると、人の心理の奥深さに頭が痛くなることもありますが、患者さんを幸せにできる医療は素晴らしいと感じます。最近では、医療技術評価に興味を持ち、どうすれば医療が社会に貢献できるかを明らかにする研究を始めたいと思っています。そのためには多職種・多分野・多施設の連携が欠かせません。新医療研究開発センターで多くの方と関わり、研究者と臨床家の輪を作ることで、より良い研究を発信できる環境を作りたいと思っています。